指示通りに出来ないベトナム人と日本人
その通りにやれば問題は起きないのに、その通りにやらないから問題が発生することをなぜ予測できないのか
<今日の体験と思い出の重なり>
私の父親がそうだったのですが、父は買い物を頼まれた際、高確率で指示通りの物を買ってこないのです。
無頓着というのかガサツなのか両方なのか、
「だいたい同じ」が彼の中でまかりとおっているのでしょうが、
こちら側は不満です。
現代の子供たちはおませなのでサンタクロースの存在に気付くのも昔と比べて早まっているかもしれませんが、自分が子供の頃は小学校低学年~4年生ぐらいまで「サンタは実在する」と信じられていた時代でした。
それに対して、私が周りよりも早く「サンタ=父」だと知ったのは、彼のおつかいのせいでした。
母から"良い子にしていればサンタさんがクリスマスの日にプレゼントを届けてくれる"と教えられ、それを信じていた純朴な少年だった私は、あるファミコンのソフトが欲しいとサンタに願ったのです。
スーパーマリオブラザーズ1。
後になって知りますが、マリオはその前から存在していました。
けれど、今(21世紀)ほど知られてはいませんでした。
(一部の漫画好きの大人や関係者、流行に敏感な子供に知られていた程度で、ぼんくらな子供だった私が初めて名を聞いたぐらいだったので流行に疎い父は完全無知だったはずです。何らかの因縁でマリオを毛嫌いしていたとは思えません。)
マリオの名が爆発的に世の中に広まったきっかけがスーパーマリオブラザーズ1だと思います。
(大ヒット商品であったと思いますが、今ほど情報網が発達した社会ではなかったので、自分ごときが知る頃には再出荷が行なわれ、売り切れ状態ではなかったはずです。)
クリスマスイブが明けたクリスマスの朝、枕元にあったのはまったく知らぬファミコンソフトでした・・・。
朝っぱらから「サンタさんが間違えている!」と母に訴えました。
少年はサンタへの連絡方法を知りません。
お母さんが仲介していると思っていました。
けれど、サンタ側が間違ったのにこちらの味方にならない母に向かって泣き叫び、子供ながらに正当性を訴えたはずです。
もし母が大喜利を得意としていたら上手い返しができたのかもしれません。
けれど、真面目な母は泣き止まぬ息子を面倒と思ったのか「お父さんが間違えた」のだと口にしたのです。
民法・商法における返品・取り替え制度のことなんて知らない幼き少年は「お父さんだったら仕方ない」と諦めて、そのわけわからないファミコンソフトでしぶしぶ遊んだ記憶があります。
その後、我が家では誕生日プレゼントとクリスマスは玩具屋まで当人が同行して自ら選んだ商品をその場で買ってもらうシステムになりました。
あれから30年超・・・
私は、当時の父親の年齢と同じぐらいになりました。
けれど、指定された品物や銘柄に対して”違うものを買う”という大胆不敵さは未だに理解できません。
それが無かったら指示者に「指定された物が無いから他の物でいいか?」と確認します。
(※仮に30年前は携帯電話がない時代だったしても我が家には電話があり、公衆電話は身近にある環境でした。)
私が会社員(20代)の時に職場で尊敬している年輩者が生意気な小僧(私)を叱ってくれました。
言われたことを言われたとおり、完璧にやる。(法律等違反でないのなら、その指示をおかしいと自分が思ったとしても指示通りにやる。)
それができることは立派な才能だ。
まさに雷に打たれたようでした。
未だに覚えているぐらいなので、私の仕事への取り組み方を大きく変えてくれ、その点において褒めてもらえたことがあります。
そして、年を重ねたこともあり、仕事において指示する立場になることもあります。
指示通り、完璧にこなす存在の有難さを体験しました。
(特にベトナム人に対して声を大にして伝えたい!60%~70%の出来が合格点ではない。100%が当たり前、99~95%は謝って許してもらえるレベルなんだと。)
そんな記憶を思い出した出来事でした。
女将さん(ホーチミンで日本レストランを経営しているベトナム人女性)、あなたの旦那に買い物を頼んだら違う物が届きました。
- 細かく正確に解かり易い指示だったはずだ
- 写真を送ってくれと頼んだ
- 買い物中にビデオチャットを試みた
でも、ダメだった・・・。
違う納豆を買ってきた。
(おかめ納豆が欲しかったし、それを伝えた。しかし、彼はこちらの方が値段が高いから高級だと主張してきた。おかめ納豆は3個入り、それは4個入り。3個入りも4個入りも「総価格」の価格差は5,000VND=約25円だけ。おかめ納豆3個入りを約450円で買うか、少なくとも自分は知らないブランドの4個入りを約475円で買うか・・・。新たな挑戦も大事だけど安心感を買いたかったなと思います。)
自分の父親のこともきちんと分析できていませんが、世の中年男性は買い物において「選ぶ」「確認する」という行為や思考が嫌だから、目の前にあるものに飛びつくのだろうか!?
謎です・・・。