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新型コロナウイルス感染症で困窮しているベトナム人の知人に食糧支援

新型コロナウイルス感染症で困窮しているベトナム人の知人に食糧支援

危険だから近づいて来ないのか誰からも水や食料など生きるために必要な物資を届けてもらえないホーチミン在住Sさんとのやりとり

コロナ感染で困窮しているベトナム人とのやりとり
コロナ感染で困窮しているベトナム人とのやりとり

< covid-19 in ホーチミン >

 

コロナ感染については、積極的に感染しようとする愚行ならともかく、日常生活を送っていて感染してしまうのは仕方がないという考え方であり、同居人や近所で感染者が現れたからといってそれはお互い様だからと恨む気持ちは持たぬようにしています。

 

とはいえ聖人君子ではないので、これだけ隔離封鎖生活が長引くと発端となった人への恨み節をこぼしたくなりますし(これについてはいかんいかんと自制します。)、化学兵器開発が事の発端だとするのならばお互い様という気持ちにはなれません。

 

ベトナムは過去に数回、市中における新規感染者数をゼロにして、それが数週間~数か月と続いて、安寧を取り戻した期間があります。

それ故に、第2波以降の「発端」があり、地域ごとにあるやもしれません。

 

コロナ以降、日本へ帰国していないのでふつうの日本人がコロナに対してどういう感情を抱いているのか肌身を持って体感したことはないのですが、おそらく、ベトナム人の方がコロナへの憎悪と恐怖心は上だと思います。

 

いざ感染しようものなら、後ろ指さされまくりです。

己の主義主張があって非難するならともかく、その場のノリでのっかってくる連中がいるので厄介です。

 

 

<誰からも水・食料を届けてもらえないSさんの話>

 

ホーチミン在住の知り合い(ベトナム人女性)が危機に瀕していました。

知り合いではあるものの、道端で会えば挨拶する程度の中で、それほど親しくもなく、普段から連絡を取り合う仲ではありませんでした。

 

彼女の連絡先はずっと知らなかったのですが、彼女が勤めている食堂が営業を再開したら連絡してほしいと頼み、2021年7月の厳戒ロックダウン直前に連絡先を交換しました。

 

それ以降、まったく連絡することなく、最初に送ったメッセージに返信がないことを気にも止めていなかったのですが、今日になってようやく「友達になりました」と通達がアプリでなされ、とりとめもない挨拶から始めると、あれよこれよと彼女の悲惨な状態が浮かび上がります。

 

現時点で、彼女はF1(※陽性反応者との濃厚接触者)だそうです。

彼女と同居している家族は他に4人います。

大人4人(彼女含む)、子供1人(彼女の息子)

 

彼女がF1な理由は、その家族(大人3人)がF0(※陽性反応者)となったためです。

その3人は隔離病棟に連れていかれました。

10日前の話だそうです。

 

それ以降、彼女の住んでいるアパートは隔離封鎖されたのですが、水・食料が配給されず、デリバリーも頼めない状況なんだそうです。(いくつかの区はデリバリーも禁止という報道を読んだので、彼女の居住区は該当しているのかもしれません。)

 

悪意なき素朴な疑問として「今までどうやって生きてきたの?」と尋ねると、水は水道水を沸かしたものを飲んで、食事はお米とインスタントヌードルだけだそうです。

 

彼女は昨日、呼吸が苦しくなり、蕁麻疹が出たそうです。

 

これらすべて写真で見せてもらいました。

 

自分とのやりとりを始める前に、保健所(?)の担当者が訪れて検査をし、現在は結果待ちなのだそうです。

 

最新情報は知りませんが、随分前から隔離病棟(野戦病院)も満杯であり、自覚症状なし又は軽度であれば自宅療養となるという報道を読みました。

あれ以降も短期間に感染者数は増え続けたので、おそらく今も同じだと思います。

 

けれど、彼女の場合は、軽度に収まる範囲なのか否か・・・。

 

彼女には小学校高学年ぐらいの息子がいます。

彼女が入院してしまうと、息子は一人で生活していかなくてはなりません。

 

彼女は「息子も一緒に入院する」と言っていましたが、そんなこと可能なのだろうか???

 

もし日本人だったら在ホーチミン日本領事館を頼れば助けてもらえるかもしれませんが、

彼女はベトナム人なので、ベトナム政府に頼るしかありません。

 

現状、自分にできることはなんだろうかと考えた末、 自分の大家さんミニスーパーから野菜を送ってあげるぐらいかと思い、彼女に伝えました。

 

ここに食糧は充分にあるので、問題は配達方法です。

それは私では解決できません。(今の状況下において3つの区をまたぐ移動を他人にさせるのは超難問です。)

 

彼女自身に調べてもらい、その間に大家さんスーパーにある食材の写真を撮りに行きました。

 

すると、たまたま大家さん夫婦がいて、そのことを伝えると「ぜひ助けよう」と積極的に動いてくれることになりました。

 

支払いの問題が発生するのであれば、自分が立て替えればいいと思っています。

 

お金を貸すのは嫌ですが、こういう人助けであれば出し惜しみしません。


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    ※お金の貸し借りにおいてSさんは無関係です。