入管による外国人採用斡旋
取り締まる側が斡旋する外国人や企業は、入管のお墨付きとするのか?
<参加する外国人のリスク>
主催者および斡旋しているのが法務省の出入国在留管理庁(通称:入管)である以上、そこに参加する外国人は日本の法律に照らし合わせて入国し、その在留資格を現在も尚、保持している外国人たちが参加することとなるはずです。
従って、何らかの後ろめたいことを抱えている外国人は、入管が企画したイベントやWebサイトへ参加することに恐れを抱き、特定技能に関しては現状可能なのは技能実習生OB/OGだけであり、その中で比較的若年層を対象としたとき後ろめたいことがない技能実習生OB/OGなんぞどれぐらいいるのか!????となります。
ベトナム人技能実習生にとってわかりやすいのは職歴偽装です。入管にとっても後ろめたいので、それについて追求しないのがこの業界の暗黙のルールですが、将来「すべて明るみにせよ」というお達しがでたら壊滅します。
"同じ年齢で同じ職歴の日本人と同等の給与等にしなくてはならない"と決められているので、本人たちにとっても職歴は自分の給与等を引き上げる方法として正しく記載したいはずです。
けれど、実際に入管へ提出された資料に書かれていた内容と違うことが後々発覚したら、今の自分の立場を危うくしかねません。
そのようなリスクを背負って臨む者がどれほどいるのだろうかと疑問を抱きます。
本来は「政府の企画だから安心」となるはずですが、今回は「入管の企画だから恐ろしい」と外国人たちから怯えられそうです。
<主催する出入国在留管理庁が抱えるリスク>
入管が忌み嫌われる仕事をしなければならぬことは理解できます。
けれど、今回の「就職斡旋」は本来、法務省管轄でやらなくてはならない仕事なのか?
(※法務省が管轄違いと思える外国人の就職斡旋をするのは、国権の最高機関たる国会で"特定技能外国人の見込み人数"を公開したものの、現状は大幅に下回っているので、公務員が申し開きをする為に"やるべきことはやった"と反論するための行動なのだと推測します。新在留資格「特定技能」は入国管理局が出入国在留管理庁に格上げされる入管法改正の大見出しの1つです。当然、そのための予算が立てられて、予算をすべて使い切ることができますし、予算を使わなかったら叱られることすらあります。それらすべて税金で賄われています。)
例えば、能天気な外国人が自分は違法行為をしていたことなんぞ知らず(忘れて)、これらに参加申し込みや登録をしたとします。
このイベントおよびWebサイトから申し込む外国人は入管のお墨付きをもらった人物だと、企業側は考えるでしょう。
ところが、後々、彼らは不法滞在・不法就労(在留カードの偽造など)に該当すると発覚したとします。
まず、法務省または出入国在留管理庁はその事件を裁くことにためらいはないのか?
( 躊躇 したら本来業務をおざなりにしたことになります。)
そして、「主催者責任」は問われないのか???
そうならないよう、厳重にチェックするというのであれば、上記のように参加者が減ります。
清廉潔白な在留外国人も何のイチャモンをつけられるか分からない催しには、「参加しない」と考えるのが賢明です。
企業側も同じです。
安易に雇用して、ルールを無視すれば、斡旋した入管が牙をむくことがあるはずです。
よって、入管が入管としての取り締まり機能を保持するのであれば、
のほほんとした無邪気な外国人と、入札参加業者などが義理で参加する取り組みになるのではないかと思います。
そのためにいくらの税金が使われてどのような成果があったのか、日本国民は監視するべきです。