技能実習生の不始末に対する監理団体と送出機関の責任範囲は?
<予想外の所へ飛び火したと思いました・・・>
先日「技能実習生の所作」については別のブログで書きました。
今回は、自分が想像しなかった展開として、
レーン上の寿司を舐めた本人(ベトナム人技能実習生23才)の管理責任が彼女の監理団体や送出機関にあるのではないかと議論されていることです。
矛先がそちらに向けられるとは意外でした。
仮に、「責任を取らねばならぬ」となったら、
今後、監理団体や送出機関は自らが管理下にある技能実習生に一切の自由を与えなくなるでしょうに・・・。
本当か、嘘かわかりませんが、
今回の損害賠償?慰謝料?示談金?は50万円だとベトナム人たちの間でウワサされています・・・。
(※デマ情報である可能性の方が高いです。)
50万円だったら本人一人で工面できるかもしれませんが、本人が払えないなら監理団体や送出機関に責任を取ってもらうとなった時、
その金額が莫大な金額だったらその監理団体と送出機関も倒産してしまうかもしれません。
そのようなリスクを一人ひとりに抱えるようなら、非人道的だと非難されようが、
「自由を与えないことが本人たちのためであり、自分たちを守るためのやむを得ない防衛手段」という見解が正論のように聞こえます。
この事件が起こる前から、このようなこともあろうかと想定して「回転寿司店のレーン上に乗った寿司を舐めてはいけません」と教育していた送出機関・監理団体があったら天晴です!
<保証人の有無について>
「保証人制度」が設けられているのかと調べてみました。
ベトナムの場合となりますが、ベトナムでは保証人を立てているようです。
けれど、実際は機能しておらず、失踪したり損害が発生したからといって保証人が代わりに責任を負うケースはほとんどないとのことでした。
一方、日本で各技能実習生に保証人を立てることは義務づけされていないとのことです。
従って監理団体・送出機関も、受入企業も、その他第三者も(自ら名乗り出た場合を除いて)責任が及ぶことはないそうです。
<技能実習生用の保険サービス>
「外国人技能実習生総合保険」という保険サービスがあるので、心配な場合は加入しておくとよいかと思います。(※有料です。)
賠償責任保険金額の最高額は1億円です。
けれど、今回のケースのように「故意」によって起きた損害については、保険支払い対象外とのことです。
ごもっともです。