打ち合わせの後に、学校の中を見学させてもらいました。
日本学科の授業は、2年生が日本語を勉強していて。教科書に書かれた文章を暗記して発表するという時間でした。
「つくえのなかには、えんぴつがあります」
とか。
その隣りでは、おそらく東洋における宗教の授業が行われていたようで、高尚な写真をスライドして先生が説明している様子でした。
こちらは大学っぽい学習だなと思いました。
あちらは…。
大学4年間勉強してN3レベル。
日本の歴史や文化を勉強してきましたという新卒者を受け入れるにあたって、どんな仕事を行わせるのか。
彼ら(VAN LANG大学東洋学部日本学科の学生)の競争相手は、貿易大学・人文社会大学で日本語を学んでいる同学生のベトナム人たち。
日本に留学しているベトナム人たちも続々とベトナムに戻ってくるだろう。
技能実習生などで3年間、日本で生活してきた者たちも続々と戻ってくる(技能実習生経験者たちも平均的にN3ぐらいのレベルにはなると言われています)。
それに対して、ベトナム国内で日本語を求める仕事が増えているのか?
特定技能外国人として、日本で働くという選択もありますが、特定技能外国人は学歴要件がないので高卒で日本語学校で1年ほど勉強してN4相当の日本語レベルになればいいのです。
「日本人と同等の給与」というルールが敷かれているので、年齢が高くなるほどに受入れ企業としては賃金を引き上げなくてはなりません。
本人たちも四大卒というプライドがあるでしょうし。
大学生のうちに学べることは、授業の内容だけではないので、
無駄にはならないと思いますが、
日本学科が不人気な理由はわかるような気がします。