ホーチミンで飲食店を営むある日本人店主さんとは会うといつも雑談を交わす仲で、その店主さんには二回りぐらい年下のベトナム人彼女がいる。
我々の雑談はこちらから話題を持ち掛けることもあれば、店主さんから起こった出来事を話してくれることもある。
「そういえば、この頃彼女が登場してこないな」と、ふと気づき、そのことを店主さんに尋ねてみた。
すると、「お食事中ですがよろしいですか?」というので汚い話だったら嫌だなと思ったが、そうではなく、長くなるというだけだったので一部始終を聞いた。
彼女はずっと彼女の実家に帰っているとのことだった。
理由は、彼女の妹が見知らぬ外国人が飲食店を始める際に名義を貸したのだが、そのお店は閉店してしまった。しかし、払わなくてはならない税金が未納のまま行方不明になってしまったため、支払い請求が彼女の妹のところに届いたとのことだった。
金額は40,000,000VND(約24万円)ぐらい。
ちなみに、今は外国人でもベトナムで飲食店オーナーになれるよう法改正がなされたのだが、かつては認められておらず、外国人が飲食店を作るにはベトナム人から名義を借りるしかなかった。